マッコリの度数の由来は?マッコリと生マッコリの違いなども紹介します
金豚亭《クムテジ亭》ブログへお越しいただきありがとうございます。
金豚亭は、甲府市上石田にあるサムギョプサルが美味しい韓国料理店です。
お店の目標は、気軽に『食べて』『飲んで』『楽しめる』韓国料理店の実現。
一人でも多くの皆様に韓国料理の美味しさをお伝えできればと思っています。
さて、日本にも様々な種類のお酒があるように韓国にも伝統的なお酒があります。
その中でもお馴染みなのがマッコリですよね。
一概にマッコリといっても様々な種類や味付けがあり、アルコール度数も違います。
その製法や生い立ちはいったいどのようになっているのでしょうか。
今回は、韓国の伝統酒マッコリの紹介をしたいと思います。
マッコリとは
マッコリは、大衆酒として長く飲み継がれてきた朝鮮半島の伝統酒のひとつです。
その歴史は、高麗時代(日本の平安時代中期~南北朝時代)の文献で確認できるそうです。
コメや小麦、サツマイモ、トウモロコシなどの穀物に、麹と水を加えて発酵させ粗く濾して(読み=こして)つくります。
白濁していているので一見辛そうですが、実は甘く口当たりの良い飲み味が特徴です。
地域により、濁ペギ(読み=タッペギ・黄海道以北の地方)、濁酒ペギ(読み=タクチュペギ・釜山地方)、濁パリ(読み=タクパリ・済州島)などとも呼ばれます。
この他にも、農作業で水の代わりに飲まれていたことから農酒(読み=ノンジュ)と呼ばれることもあります。
マッコリのアルコール度数
現在市販されているマッコリのアルコール度数ですが、日本のビールより多少高めの6~8%が主流です。
一見日本の濁酒のようなので、意外だと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは、1949年以降大統領令などでアルコール度数を約40年もの間6~8度に厳しく規制したのが要因だと思っています。
その後、1990年前後からアルコール度数や原料に対する規制は大幅に緩和されていきます。
これにより、低アルコールのマッコリ(3度~)や黒豆、果樹などを使ったマッコリが登場します。
今では、味もまろやかになりお酒の弱いかたでも安心して飲めるお酒になっています。
生マッコリと殺菌マッコリの違い
そんなマッコリですが、火入れ処理をしていない生マッコリ(読み=センマッコリ)と火入れ処理をした殺菌マッコリ(読み=サルギュンマッコリ)に分けることができます。
ちなみに、韓国で流通しているマッコリの多くは生マッコリです。
日本はその逆で、ほとんどが火入れ処理したマッコリです。なので、韓国で飲んだマッコリの味が日本で飲んだ味と違うと感じる人が多いのだと思います。
それぞれの特徴ですが、
- 生(セン)マッコリ … 酵母や乳酸菌を生きたまま瓶詰したマッコリです。瓶詰後の発酵で発生した炭酸がお酒の中に溶けているので味が繊細です。発酵が進むとすぐ味が変わってしまうので賞味期間が短く要冷蔵です。
- 殺菌(サルギュン)マッコリ … 過熱して酵母や乳酸菌を死滅させたマッコリです。生マッコリよりも味が濃く香りが強いのが特徴です。常温で長期保存できます。日本でマッコリと読んでいるのは、こちらの殺菌マッコリのことになります。
当店でも生マッコリはもちろん、様々な味や度数のマッコリを用意しているので、ご来店の際には飲み比べしてみてくださいね。
参考:マッコリ利き酒セットなど ! 金豚亭で楽しめるマッコリを紹介します !
マッコリに合う韓国料理
また、韓国では、それぞれお酒に合う料理があるといわれています。
例えば、サムギョプサルと焼酎(ソジュ)。
ヤンニョムチキンやパダッなどのチキンとビール(メクチュ)といった具合です。
そして、マッコリに合う韓国料理といえばチヂミです。
写真は、ソウルのサダン(舎堂・사당)駅近くにあるチヂミ専門店チョンジュジョンチプ(全州チヂミ・전주전집)に昨年行った時のものです。
右から2列目にずらっとマッコリ(ハングル=막걸리)のメニューが並んでいました。
マッコリ好きの人ならすでに経験済みかも知れませんが、一度や二度お店に行っただけでは飲みきれないほどの銘柄がありますよね(汗)
そのほか、マッコリは同じ発酵食品のキムチとの相性も抜群です。
当店の名物サムギョプサルをスッパキムチで炒めた豚キムチにもおすすめです。
マッコリをお飲みになる際には、マッコリに合う料理も試してみてください。
免疫力アップにも一役
今回は、韓国の伝統酒マッコリの紹介をしました。
韓国では、ビールや焼酎に押されて消費が落ち込んだ時期もありました。
けれど、健康志向の高まりやバリエーションも豊富となり、女性を中心に再び盛り返している感があります。
そして、このマッコリですが腸内環境を整えるのに最適です。
免疫力を高めたい方にもぜひ飲んでいただきたいです。
参考:新型コロナウイルスで免疫力に注目 ! 腸内環境を整える韓国料理は
金豚亭では、韓国料理とともに韓国のトレンドや食文化についてお知らせできればと思っています。
一人でも多くの皆さんが韓国に興味を持っていただければ嬉しいです。
今後とも金豚亭をよろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。